英国ボソボソ暮らし

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茶懐石もどき

このところ茶の湯の稽古に励んでおりまして、12月はロンドンで正式な茶事の練習に参加させてもらいました。先週は当地の茶道クラブの初点式(初釜)がありまして、お客様(身内)10人を2回に分け、簡単な茶事(茶会)を行いました。私はそれぞれ懐石の一部と半東を担当しました。

Hatsudate_IMG_1947.jpg


で、何を作ったかといいますと、茶懐石もどきならぬ「がんもどき」です。関西では飛竜頭と呼ぶそうな。ポルトガル語が語源とか。12月の茶事の練習でけっこう簡単に美味しいものができることがわかり、それ以来わが家では3回くらい試しております。日本だと簡単に買えるものがこちらではそうはいかないので、自分で作るしかありません。基本的に茶懐石は亭主が自分で作るので状況と要件が一致しました(笑)。今回、煮物椀と向付けを担当しました。

がんもどき
豆腐に海老のすり身と、ひじき、ニンジンのみじん切り、グリーンピース(銀杏のかわり)が入っています。
(練習用なので雑に盛り付けてありますが、本番はもう少しきちんと)
Ganmodoki_IMG_1882.jpg


オレンジ釜(柚子釜もどきです)
海老、帆立貝、シーバス(つまり、すずき)、しめじ、デーツ、オレンジが入り、梅肉ドレッシング(梅肉、オイル、醤油、砂糖)がかけてあります。青葉はラム レタス。
デーツ(なつめやしの実)のスライスを2切れ入れたのが好評でした(最初は誰も何だか分からなかったようです)。干し柿のような味覚です。
Hatsudate_IMG_1945.jpg


待合(というものを特別に設えてあるわけではないので、和室の上がり口なのですが)でお出しした白湯のための茶碗も好評でしたので、写真を載せておきます。
ウェッジウッドの「ハンティング シーン」というデザイン シリーズなのですが、これは珍しい日本の湯飲み茶碗です。
お出ししたのは梅酒のお湯割。
ハンティング シーンのデザインは、最初は 1950 年代にクラウン スタッフォード社が製作したもの。その後、80年代にコールポート社に買収され、最終的に 1992 年にウェッジウッドに移されて製作が再開されたものです。
Huntingu_Scene_IMG_1959.jpg




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テーマ:イギリス生活 - ジャンル:海外情報

  1. 2010/01/27(水) 01:26:14|
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雪が降る

雪のふる 遠くをおもう

Snowday_IMG_1936.jpg


30分でこんなに積もってしまいました。




テーマ:つぶやき - ジャンル:ブログ

  1. 2010/01/06(水) 22:42:49|
  2. 日記
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スコットランド式の年始参り

First Footing、つまり年始参りです。

First_Footing_2010.jpg
敷居を一歩またいだイアンさん

元日に、家の敷居を最初にまたぐ人が、その年の運を左右します。最初に敷居をまたぐから「First Footing」なんだそうです。

隣村に住むスコットランド人のお友達イアンさん。結婚式や特別なパーティーのときは、このようにキルトを着ます。

First Footing では、黒いものが縁起がいいんだそうです。黒髪の人の訪問も縁起がいいとか。それを象徴して、この写真のように炭をもって訪問するのだそうです。かまどに加えるという意味もあるので、その家に暖かい食べ物をもたらすんだそうです。ほかに、パンとウイスキーも持参します。スコットランドなので、ぜったいにウイスキーはかかせませんね(笑)。左手には年代もののウイスキーが入っているとのたもうておりました。

これで今年の我が家は安泰です。


後日談: 奥様を亡くされてからは普段は別の友人宅に行くのですが、旅行中とのことで、大晦日の夜も我が家にいました。夕食をご一緒しテレビで0時のロンドンの花火を見て帰って行きました。翌元日に話しをうかがったら、深夜の帰宅途中に息子の家の前を通ったら明かりがついていたので寄ったそうですが、そこはカラオケパーティーの真っ最中だったとか。玄関をドンドン叩いて、数分後にようやく気が付いてくれたほどの大音響。その後、近所からの苦情でポリスが見にきたんだそうです。これでは、父親は招待されなかったはずです(笑)。

参考: ウイスキーが欠乏するとスコットランド人がどうなるかというお話の映画「Whisky Galore」があります。興味のある人はぜひご覧を。

テーマ:イギリス生活 - ジャンル:海外情報

  1. 2010/01/04(月) 23:29:11|
  2. 日記
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ダーウィンについて

今年もあと数時間で終わろうとしています。今年はバラク・オバマが米国初の黒人大統領になったというエポックメーキングな年でした。今年中に書いておきたかったことがひとつあります。

今年はチャールズ・ダーウィンの生誕200周年記念でした。1809年2月12日生まれです。各国、各地で記念行事が行われたようです。ケンブリッジ大学は、ダーウィンがキリスト教神学を学んだところでもあり、後に家族の寄付でダーウィンの名を冠したダーウィン・カレッジが設立されたところでもあるので、今年は大学付属のフィッツウィリアム博物館でダーウィン展「エンドレス フォーム: チャールズ・ダーウィン、自然科学とビジュアル アート」が開かれていました。

Darwin_lunch_IMG_1604.jpg
フィッツウィリアム博物館のダーウィン展

Darwin_lunch_IMG_1611.jpg
シーフード レストラン「Loch Fyne」の窓から博物館を望む

ダーウィン展は、『種の起源』を書いたダーウィンが自然科学に対してはもちろん、ビジュアルアートに対しても影響を与えていたということを含む内容の展示です。そのなかには性選択という話題も取り上げられていてとても興味深いものでしたが、ここではそのことについては触れません。

もうひとつダーウィン関係の話題がありました。『種の起源』出版150周年記念ということで、イギリス映画『Creation』が制作されました。クリエーション、すなわち「創造」という題名です。なにやら物議をかもしそうな題名です。

Creation.jpg

この映画の内容は、夫チャールズが研究をまとめて『種の起源』を出版しようかどうしようかと悩む姿を、妻のエマとの葛藤をとおして描いたものです。なぜ悩むのか、というのが映画の主題であり、このブログ記事の眼目です(笑)。

ご存知のように「種の起源」の考え方は自然選択(自然淘汰)です。自然が自らのメカニズムで淘汰を繰り返して現在の世界が成り立っているという、何億年にわたる進化の歴史を説いています。一方において、キリスト教の「創世記」によれば世界は神が6日間で創造したということになります。1日目に混沌とした世界に光を与えて昼と夜を作り、2日目に...。6日間で創世した神は7日目に休息をとった、つまり日曜日です。これが天地創造です。

映画「クリエーション」の主題は信仰と科学の間の葛藤です。ダーウィン説は神の創造に対する初めての科学的な挑戦です。

ここまでが背景情報です(ながーい)。

私も10月頃に地元英国で映画を見てみました。とくにセンセーショナルな作り方をしている訳ではありません。ダーウィンの業績を紹介するというより、出版の是非、娘の死、妻との葛藤などが主に描かれている内容です。科学的な議論より、感情の内面描写です。

さて、問題は「地元英国で映画を見た」という部分です。世界の各国で上映されたり上映が予定されたりしていますが、一国だけ事情が異なる国があります。アメリカ合衆国です。アメリカ合衆国ではいまだに上映されていません。最近なんとか配給権の購入を決断した配給会社がでてきたらしいそうです。なぜ上映を渋るのでしょうか。多くの観客動員を望めないからです。

このことは30年以上も前から知っていましたが、いまだに...という感を抱いてしまうほど根強いパワーが、一部の米国人の間にあります。つまりキリスト教に対する非常に強い信仰心です。世界は神が創造したという非常に強い信念です。世界創造説を信じている人たちは、ダーウィンの(というか現代科学のと言い換えるべき)進化論を否定します。このため、現在でも5つの州にある学校では、進化論を学校教育から締め出しています。

フロリダ、イリノイ、ケンタッキー、ミズーリー、ミシシッピーの5州では、公立の学校教育において、「進化論」についての言及を認めていません。(現状は流動的で、いつのデータによるかで具体的な州や内容が異なるようです。「進化」という言葉を教科書から排除したり、進化論と創世説の両方を教えなければならないなど、さまざまなようです。)日本では想像もできないような、信仰に対する強い意志があります。そのような地域が現存していて、そのように法律を執行しています。

英国紙『デイリーテレグラフ』のオンラインサイトにこの映画のことに関する読者の投稿がいまでも続けられています(ここ)。

記事のタイトルは、「チャールズ・ダーウィン映画 -- 宗教色の強い米国では物議が不可避」。

記事の内容は、「ダーウィンを扱った英国映画は、いまだに米国での配給会社が決まっていない。米国の観衆にとって進化論が一筋縄ではいかない論争の的になるからである」という書き出しになっています。

キリスト教ベースの映画批評サイト movieguide.org によると、「ダーウィンは優生学の父であり、人種差別主義者、偏見者、大量殺戮を引き起こした自然科学者である」と非難しているようです。当然ながら、映画監督のジェレミー・トーマスは「種の起源が出版されてから150年もたったいまでのそのような考え方が残っているとは信じがたい」と驚いています。

このテレグラフ紙のサイトには 956 件の投稿があります。

最初の投稿(2009年9月13日):
「この映画が私の国で上映されなかったら、私は誇りを持ってこう言うだろう <私は自分の国(アメリカ)を誇りに思わない> と。」

最新の投稿(2009年12月29日):
「3年前に米国に引っ越してきたドイツ人です。私は米国がこの映画「クリエーション」を上映しないことをはっきりと誇りに思っています(いつかは制限的には上映されるんでしょうけど)。この2009年という現代において、人々がいまだに進化論を選択肢として考えていることに驚きを禁じえません。あなたは赤ん坊を腕の中に抱いたり、美しい魚を見つめたり、花々を眺めたりしたことがないのですか。それでもまだあなたは、世界のすべてが神の知的な設計なしに存在しているとおっしゃるのですか...。考えが非常に遅れている人たちを残念に思います、古き善きヨーロッパが知的に進んでいるのではなく、進んでいるのは米国なんです。」

参考になるサイト

National Center for Science Education (NCSE)
European Society for Evolutionary Biology
Explaining the Science of Intelligent Design
Evolution News & Views
Creation–evolution controversy - Wikipedia



テーマ:つぶやき - ジャンル:ブログ

  1. 2010/01/01(金) 04:58:38|
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